楽園の地図 告知はないが金曜なので更新の回

Band(Waitan), Shanghai.
近況(中国は、私たちの敵か味方か)
いやいや中国は大変ですよ。Google使えない。ということは、君のPCやスマホに入ってるGoogleクロムだって使えないし、旅行中にGoogle翻訳使ってる人多いと思いますが使えないし、Google Photoにアップロードされてる写真も参照できないし、インスタ、Facebook、Xなんて使えないし、LINEも時々使えなくなるし、原稿を書こうにもYouTubeも参照できないし、何か調べ物をしたくてもChatGPTも使えないし、あげくWikipediaすら見ることができない。普段いくつかのサービスに自分の生活とか価値観とかを依存してることがよくわかる。
ないない尽くしだが、でもBiliBili動画はある、WeChatはある、ディープシークもある、なんやかんやはある、という話もあると思いますが、どうもすべてのサービスがグローバルのものよりちとイケてない。今使ってる翻訳ツールは写真を読み込んでも画像から文字を抽出する精度が低いし、ディープシークも写真を読み込めないからできることが少し下がります。
いちいち参照できるサイト、使えるサービスが限定されているのは原稿制作においてはものすごく不向きなのですが、まあでも、それでも書かなきゃね。書かなきゃしまいだよ。何か書くよ、普段よりつまらないかもしれないけど。
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2012年から14年ぶりに訪れた上海は別世界でした。2012年の上海は空気が悪くて、マスクがないと外も歩けないような状況でした。まだ、例のモスグリーンだかカーキ色だかの人民服を着ているじいさんがいました。そんな人は鳥籠を抱えていました(上海の爺さんは鳥籠で鳥を買うのが好き)。ユニクロが上海に進出してくる少し前の話です。14年で世界はこんなに変わるのかな、という標本を見ているようです。空気は少なくても東京並みになっていて、バイクは多いけど静かだなと思ったら、小音で空気も汚れない電動バイクが主流になってるんですね。流石に街中にドローンが飛びかうような未来にはないけど、でもWeChat(LINEに相当)でコーヒーをオーダーしたら数十分で部屋まで運んでくれます。WeChatをかざせば街中でチャリにも乗れます。つまり日本で例えればLINEとPayPayとUBER EATSとシェアサイクルアプリなどもろもろが一緒になったもので、そこまで驚くほどのことではないけど、でも日本より明らかに便利である、ともいえます。たとえばAmapは、Google Mapに相当するサービスですが、その地図からタクシーの配車もできる。
つまりサイト間の連携が優れているということだと思います。一方で、ですよ。WeChatとかAlipayとかを使わずに生活することはほぼ不可能な社会で、たとえばカフェでクレジットカード決済しようとすると、お店の奥からなんとかクレカの読み取り機械を出してきたものの、店員さん二人で、これどうやって使うんだっけ? とやっていて、さすがに僕もそんな難しいなのならAlipayで払うよ、と折れたのですが、そのぐらい難しい社会で、電車に乗るのもバスに乗るのもWeChat、Alipay、公共料金の支払いもすべてそれとなれば、果たしてテンセント(WeChatの企業)やアリババ(Alipayの企業)は、あなたの生活のすべてを知っていると言っても過言ではありません。趣味趣向、頼むコーヒーのオーダー方法、最寄駅、年齢、性別、だいたいの年収、教養レベル、最もよく連絡を取り合う友達、気にしている話題、ついクリックしちゃうサイトの傾向、あなたが今好きな異性、最寄りのコンビニ、生理は月のどのあたりでやってくるのか、好きな異性に対してチャットでどうアプローチしてるのか、なんなら住所、などすべてを一企業が把握している社会です。そして、そんな企業が政府と情報共有していたら? ちょっと恐ろしいですよね。
一方で、個人情報という言葉を日本人はよく使うようになりましたが、江戸時代には個人なんて概念は薄くて、なんというかおおらかな時代が続いていたなかに、西洋が個人という概念を持ち込んで、背広を着てすっかりその気になった東洋人が今の日本人なわけで、個人情報と言っても各国に概念は変わります。例えば日本のYahoo!ニュースは、欧州からはアクセスできませんが、それはYahoo!が欧州の個人情報基準を守っていないからです。簡単にいえば、日本企業の個人情報保護基準は欧州より低いわけですね。日本の「個人」の概念は、欧州と中国の間にいる社会ということになります。
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とかとか、社会構造の違いなんかを考える旅が続いています。これは1週間滞在するよりも、1ヶ月ぐらいしかいないと見えない部分もあるわけですね。ということで滞在はすでに1週間を越えたので、上海のような国際都市ではない、よりディープな中国を旅しながら、中国とはなんぞやという真髄に触れていきたいと思います。
第二次世界大戦前、日本とアメリカは強烈な敵国でしたが、戦後はいつの間にか仲良しになりました。であれば、この先なんらかの事変が起こり、日本が生き残りのために米国より中国と仲良くする時代がやってこないとはいえません。その時、私たちはどう行動すべきなのでしょうか。そもそも、共存は可能なのでしょうか。中国人は、中国政府は、あなたの味方? 敵? そんなことも、今回の旅から考えていきたいと思います。
今週の一曲
そんなわけで、SpotifyはどうやらBANの対象ではないので相変わらず音楽ばっかり聴いてます。ほんとは上海のジャズバーで聴いた生演奏をここにアップロードしたいのですが、通信環境の問題でできないので、代わりにRose, Rose I Love Youのハウスリミックスを貼っておきます。
Rose Rose I Love You (玫瑰玫瑰我愛你) feat. Zhang Le (張樂)/Shanghai Restoration Project
こう見えて、Shanghai Restoration Projectはバルセロナを拠点としたニューヨークのグループなのよ〜。次回は通常更新、通信不安環境の中で果たして本当に更新できるのか。こうご期待。
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