楽園の地図97号 アユタヤの遺跡と象と食い倒れ

アユタヤ/アユタヤ/ドイツ/台中
船長と助手 2025.07.04
誰でも
Wat Chai Wattanaram, Ayutthaya, Thailand

Wat Chai Wattanaram, Ayutthaya, Thailand

もくじ

はじめに (バンコク、行くなら雨季に限る!?)
今週の楽園 アユタヤの遺跡と象と食い倒れ(アユタヤ/タイ)
今週のオアシス バーンカーオノム (アユタヤ/タイ)
今週の使える外国語 D(Damen) / H(Herren)(ドイツ語)
今週楽園に行けなかった人のために 本日公休(台中/台湾)
おわりに

はじめに

バンコク、行くなら雨季に限る!?

今週はバンコクでずっとステイしていました。と言ってもバンコク内で移動していまして、今週は主にシーロムのあたりに宿を取って過ごしていました。

バンコクは東京のように大きな都市です。大都市を観光する際におすすめの方法があって(時間がある人限定ですが)、それは都市をブロックごとに分けて、じっくり観光するというパターンです。東京でたとえば、まずは渋谷だけで3日間過ごし、次に新宿だけで3日間過ごし、と街を移動しながら観光していきます。こうして自分の気になるエリアを4とか5とかに分けて、コツコツ回っていきます。もちろんそこまで厳密に区切らなくても計画を裏切る愉快なサムシングには従うべきだとは思いますが、そうすることで、街が持っている多角的な面をより広く理解することが可能だと思います。ニューヨークとか香港、あるいはもう少しこじんまりとした台北、京都、ボストン、ハノイなんかでも有効な方法です。

ちなみに、バンコクは今や東京と同じ気温! 6月、7月のタイは雨季も重なって、通常は観光は推奨されない時期ですが、私は雨季のバンコクが嫌いじゃない、むしろ好きです。実は、雨が降ると待機中の埃や排気ガスやPM2.5やらが流されるらしく、乾季より空気が汚れていないというメリットがあるのです! 

一方、元々は観光に向いていると言われていた3月には大気汚染が深刻であるニュースが流れ

今やバンコクは雨季にこそ行く場所と言われるようになるのかもしれません。現在のところは雨季を避ける観光客は多く、ホテルもベストシーズンと呼ばれる1月〜3月に比べて安いです。大気汚染については私は以下のサイトを参考にしていますが、、

これを執筆している7月3日のタイの空気質指数は、日本の都市部より綺麗です!

雨季のタイ、行くなら今かもしれませんよ! バンコク+1、2都市、たとえば、バンコク近郊の古都、アユタヤなんてどうですか!? というわけで今日の特集はアユタヤです。

今週の楽園 アユタヤの遺跡と象とくいだおれ

アユタヤはバンコクから電車で2時間程度で行ける古都で、電車にも乗れるし象にも乗れるしってことで日本のツーリストにも大変人気です。私が思うに、バンコクは世界でも稀な「なんでもある場所」なのですが、唯一ないのが美しいビーチと、のんびりした暇な時間です(バンコクにいると友人にあったり流行りのカフェレストランに行ったりカオサンであったツーリストと行動をともにしたりといつも何かと忙しい)。そこで、我が楽園の地図ツーリストとしては、タイ・バンコクのモデルプランとして、バンコク3泊にパタヤ1泊(ビーチ)とアユタヤ1泊(のんびり時間)を合わせたプランを提案したいです。ということで、今日はアユタヤの紹介。

アユタヤはご存知の通り、タイの前身となるアユタヤ王朝の首都だった場所。インドのこれもまた古都、アヨーディーヤーにあやかって名付けられた都市。アユタヤ王朝は14世紀ごろには、当時の東南アジアで最大の勢力を誇るようになり、その首都であるアユタヤは、貿易の要衝として、ポルトガル人、オランダ人、日本人など様々な人が住む国際都市となりました。その証拠に、アユタヤには、ポルトガル人村日本人村オランダ人村などの外国人居留地が多数残されています。今やアユタヤは中心部の遺跡を除けばタイの典型的な地方都市って感じですが、かつてはとても重要な国際都市だったことが伺えます。「⚪︎⚪︎村」の類は行った人によると正直つまらなかったとのことですが、もしこの辺に興味がある人はぜひ行ってもいいかもしれません。

アユタヤが首都に選ばれた理由としては、大きな川が集まる場所だったことが大きいと思います。バンコクまで流れるチャオプラヤー川、タイの北部を流れるパーサック川、ロッブリー川と合流する地点に作られました。そういえば、マレーシアのクアラルンプールも、二つの川が合流する地点という意味を持つ都市でしたよね。川が集まる場所、水運に優れた地帯には都市ができます。アユタヤの土地をGoogle Mapで見てもらうとわかると思いますが、この地形が天然の「お堀」の役目を果たしています。

さて、アユタヤには空港はありませんから、観光客の多くは電車かバスで訪れることになりると思います(お金持ちかつ面倒くさがり屋はGRAB(東南アジアの配車アプリ)でもOK)。タイのあらゆる飛行機では行けない場所にはバスが便利なのですが(電車はバスより遅く、頻度も少ない)、アユタヤに関しては鉄道がかなり便利ですし、日本人は鉄道好きが多いと思いますので、電車での旅をおすすめします。バンコクから向かうと、「世界の車窓から」みたいな気分になってテンション上がること請け合いですよ!

海外の鉄道旅は車窓の風景も楽しい

海外の鉄道旅は車窓の風景も楽しい

さて、こうして電車でアユタヤ駅についた観光客は、まずは川を渡って市街地に向かうことになります。鉄道駅は旧市街の外側、東側にあって(これは同じく古都のチェンマイも同じ都市構造ですね)、旧市街を観光する人々は必ず50バーツ払って船に乗ることになります。この船もまた、味があるんですよ。考えてみればアユタヤは乗り物大好きな人が喜ぶ要素がてんこ盛りですね!

小さな船でアユタヤ市街地へ向かう

小さな船でアユタヤ市街地へ向かう

そしていよいよここからアユタヤの旅が始まるわけです!

とは言いつつ、忙しい日本人のこと、アユタヤで3泊する人、4泊する人は稀だと思います。せいぜい1泊2日といったところでしょう。そこで、効率よく観光するために、いくつかコツを伝授したいと思います。メモの準備を。

1.遺跡は、3つ。あるいは2つでもOK。お勧めは夕方近く

アユタヤに来た人はまず遺跡を見学することになります。これが遺跡一つあたり80バーツ(現在のレートで360円程度)と意外と高い上に、実際のところたいして違いがあるわけではありません。あなたがよほどアユタヤ王朝に興味があるか(そういう人は1週間ぐらい使って全部見てください)、あるいは考古学者でもない限り(私の知り合いに元考古学者はいますが。。)、2つめぐれば間違いないです。あるいは多くて3つでしょう。通常、オプショナルツアーに参加すると4大遺跡ツアーに行ける!なんて触れ込みがありますが、あれはコミッションフィーが高い上にたいして意味がないので自力で回りましょう。旅の醍醐味は自力です。

ではどの遺跡を巡るべきでしょうか。私のお勧めは以下の組み合わせです。

A.ワット・プラ・マハータート+ワット・プラ・シー・サンペット
B.ワット・プラ・マハータート+ワット・チャイワッタナーラーム
C.ワット・プラ・マハータート+ワット・プラ・シー・サンペット+ワット・チャイワッタナーラーム

特に時間が少ない人はAプラン、時間に余裕がある人はCプランがお勧めです。すべての人におすすめしているワット・プラ・マハータート(Google Map)は他と比べるとこじんまりとした遺跡ですが、「例のあれ」がある場所です。

アユタヤ名物「例のあれ」。

アユタヤ名物「例のあれ」。

ワット・プラ・マハタートは13世紀に存在した重要な寺院の一つ。この寺院に限らず、多くの寺院は、ビルマの侵攻によって破壊されてしまいました。その際、ビルマ軍は勝利の証に仏像の首を持ち帰ったのです。その結果、アユタヤの仏像の遺跡はすべて首から上がありません。いやー、昔のこととはいえビルマ軍もむごいことをしますよね。しかし、首を切られ地面に落とされ、いつの間にか地面に埋まっていた仏頭の一体が、忘れられた頃に木の成長によって再び地表に現れました。このことから、この仏頭は「奇跡の仏頭」と呼ばれて、パワースポットとして現代多くの観光客を魅了しています。皆様のなかには、ハードな状況に追い込まれている方もいるかと思いますが、そういう人はぜひこの仏頭を訪れてみることをお勧めします。

さて、奇跡の仏頭があるワット・プラ・マハタートは、ややこじんまりとした場所ですので、遺跡回りとしてはややものたりないかもしれません。そこでもう一つの遺跡をお勧めしますが、ここからAプランではワット・プラ・シー・サンペット(Google Map)、Bプランではワット・チャイワッタナーラーム、Cプランでは両方の観光をお勧めしています。それぞれ簡単に紹介しましょう。ワット・プラ・シー・サンペットは大きな3本の仏塔(パゴダ)が有名なのですが、ここをお勧めする理由は、他の遺跡と比べ、比較的保存状況が良いことが挙げられます。

保存状況のいいワット・プラ・シー・サンペット

保存状況のいいワット・プラ・シー・サンペット

そうは言っても、私たちは80バーツの入場料をケチって拝観はしませんでしたが、近寄ると写真に3本の塔を入れることが難しいので、外から見ても大変楽しめます。一方で、ワット・プラ・マハタート(奇跡の仏頭)からワットプラシーサンペット(3本の仏塔)まではブンプララーム公園という遺跡を活用した公園がありますが、この公園は無料で入れる上にかなり緑道が整備されていておすすめです。

ブンプララーム公園

ブンプララーム公園は、まるでヨーロッパや北米の公園のように綺麗に整備されていて(何しろ世界遺産ですから)、憩いの場としては完璧です。狭い道路事情を反映してか、アユタヤは実はバイクが多く、そのことで結構街はうるさいのですが、この公園は広いのでバイクの音が消えてうるさくありません。

最後にワット・チャイ・ワッタナーラームですが、これは旧市街地のはずれ、川の向こう側にあるので、行くのは少し面倒です。そのため時間に余裕がない観光客にはお勧めできませんが、一方でとても敷地が大きいので旧市街にある遺跡群よりもダイナミックな味わいがお勧めです。特に夕暮れのワット・チャイ・ワッタナーラームはお勧めですよ。ほんの少しだけ、アンコールワットを見てる気持ちになれます。

夕暮れ時のワット・チャイ・ワッタナーラーム

夕暮れ時のワット・チャイ・ワッタナーラーム

ところでこのアユタヤの遺跡群は、ジョリン・ツァイの騎士精神という曲のMVにもなっています。いくつかの遺跡が紹介さ入れているので、アユタヤに行く前、行った後に予習・復習としてみると面白いかもしれません。

さて、遺跡観光と並んでもう一つのアユタヤの大きなアクティビティとして象に乗るプランがありますが、はっきり言って素直にはお勧めできません。。

アユタヤ地域に存在する象アクティビティは主に二つあり、私は二つのアクティビティを見学しましたが、調教された象が人間のためにショーを行うのですが、明らかに象にとって不快な環境下で行われているように私には見えました。アユタヤの象を使ったアクティビティについて、世界動物保護協会は虐待行為だと警告しています(タイ名物“ゾウ乗り”は「虐待」か?観光地パタヤには“背中へこんだ”70歳のゾウも…「日本人観光客も考えてほしい」 TBS)。

あまりナイーブになるのも違うとは思いますが、少なくても体験するにしても、このような背景も踏まえた上で楽しむことをお勧めします。現地は日本人、あるいは中国人観光客だらけで、どこに行っても多い白人観光客は象アクティビティの場所にはいませんでした。日本人や、あるいは中国人は動物愛護に無頓着なケースが多いんだと思います(おそらく中国人の多くは無頓着、そして日本人の多くは単なる無知)。まあ、そうですね、私の基準ですと、あなたが家族連れだったら、乗せてあげてもいいんじゃないでしょうか。ただ、単に象に乗りたいということであれば、もっといい環境下でそういうことを行なっている施設もあります。そちらに行くのもいいんじゃないでしょうか。

アユタヤはミシュラン天国!

さて、話題を変えて最後にご飯の話題へ! 実は、私が思うに、アユタヤで最も楽しむべきは食だと思います。実はアユタヤは人口10万人程度の街ですが、ミシュランに選ばれているレストランがなんと9店舗もあります(すべてビブグルマンですが)。しかも、人口10万人の田舎だからだと思いますが、ミシュラン掲載店がほとんど予約もしないまま食べることが可能なのです!! そこで、楽園の地図的には、アユタヤは遺跡はそこそこ、象はパスして(ついでに水上マーケット、あれアユタヤのは作り物なので最悪ですよ)、食い倒れることをお勧めします。たとえば、、、

Pa Lek Boat Noodles(ミシュラン、ビブグルマン掲載店1)

わずか20バーツ(約89円)で食べられるヌードル。ミシュラン史上最安かも。

わずか20バーツ(約89円)で食べられるヌードル。ミシュラン史上最安かも。

ミシュランといえば予約困難の高級店を指すイメージですが、実はビブグルマンという項目がありまして、これは星はつけられないけど、安くてうまい、というグルメを紹介しています。たとえば大阪のたこ焼き屋、香港のワッフル屋、台北の夜市の胡椒餅屋なんかもビブグルマンを取ってまして、かなり観光で使える情報です。ただ、そういうお店の多くは、ミシュラン掲載店だよ!と宣伝されているケースが多いのですが、間違いではないですが、ビブグルマンというカテゴリを理解しておかないと恥をかきます。で、ここもビブグルマン掲載店。しかも、1杯20バーツ(約89円)。日本の牛丼屋もびっくりの、はっきり行って世界最安のミシュラン店かもしれません。でも、89円だけど味は抜群ですよ。一杯が少ないので、わんこそばのように、何杯もおかわりしてしまいます。メニューは牛肉、豚肉、そして麺の種類がいくつかと、スープの有無を選ぶ単純なものなんですが、組み合わせ次第で何杯でもいけちゃいます。お勧めは、具材、麺問わずスープなし(Dry)。どちらかと言えばスープ好きの私がおすすめするから間違いありません。

Pa Lek Boat Noodles(Google Mapミシュラン

ロティ・サイマイ(ミシュラン、ビブグルマン掲載店2)

これぞストリートグルメの帝王!

これぞストリートグルメの帝王!

ぜひ騙されたと思って食べてほしいストリートフードが、ロティ・サイマイです。私の友人(バンコク住まいの日本人)もぜひお土産で買ってきてほしいと言われた一品。ロティとは、インド料理屋によくありますが、要するにクレープです。ここのロティは胡麻のようなものが隠し味的に入っている感じがして、美味です。

さて、そんなロティで、謎の髪の毛のような形状の砂糖菓子でくるんだものがロティ・サイマイです。こればっかりは食べてもらわないと伝わらないと思います。長いこと旅をしていますが、こんな単純な料理で、こんなに驚いたのは数年ぶりのことです。いやはやアユタヤの食文化、侮れん。

私が手に持ってるのがロティ・サイマイ。髪の毛のような細い砂糖菓子のようなものがロティに巻かれている。

私が手に持ってるのがロティ・サイマイ。髪の毛のような細い砂糖菓子のようなものがロティに巻かれている。

ロティ・サイマイ・メイポーム(Google Mapミシュラン

この他にも、私がアユタヤに行って感動した食事を記します。どれも大好きなお店です。アユタヤは遺跡はそこそこ、象はパスして、ひたすら食い倒れる街ですよ!みなさん。

パックワーン(パッタイとか、揚げ物とか、とにかくなんでもうまくて安い)(Google Map
バーンマイ・リムナーム(海鮮系。名物の海老(ロブスター)だけでなく、魚もおすすめ)(
Google Map
マラコーカフェ(インスタ族には、パイナップルをくり抜いて皿にしたチャーハンがおすすめ)(Google Map

今週のオアシス バーンカーオノム (アユタヤ/タイ)

さて、そんな暑さがしみる夏のアユタヤ観光で、とりわけオアシス的な気持ちになれたのは、カフェ、バーン・カーオ・ノムです。カフェといえばコーヒーなどの飲料に加えて、みなさんデザート、お菓子が楽しみだと思います。ただ、海外旅行を多くして思うのは、日本のデザート類はかなり極端に進化していてレベルが高く、世界のデザートは日本より美味しいものが少ないんです。フランスなどはかなり美味しいデザートを出しますが、アジアだと正直にいえば日本ほどレベルの高い国は(少なくてもスウィーツに関しては)ないと思います。インドのお菓子なんかはただ甘いだけというのも多いですね。タイのお菓子も、マンゴーライスなんかはかなり美味しいと思いますが、どちらかといえば調理品というイメージで、パッケージングされたタイお菓子はあまりいいものは少ないです。

そんなタイのデザート、お菓子事情にあって、このバーン・カオ・ノームは、タイオリジナルのお菓子を進化させたお店。パッケージもかわいく、日持ちする製品も多いので、お土産にぴったりのデザートが食べられます。

視覚的にも美しいバーン・カーオ・ノムのタイ菓子たち。

視覚的にも美しいバーン・カーオ・ノムのタイ菓子たち。

もちろんカフェですので、カフェのスウィーツメニュー、ドリンクメニューも充実しています。

どれもおいしそー

どれもおいしそー

いつもはカフェに来たらホットコーヒー、アメリカンと相場が決まってる私が、つい浮かれてトロピカルな飲み物をオーダーしてしまいました。どれもタイのお菓子とは思えないほど甘さ控えめで、うまかったです。おすすめのカフェ。

バーン・カオ・ノーム(Google Map

今週の使える外国語 D(Damen)  /  H(Herren)(ドイツ語)

壁に掲げられた「D」「H」の扉。どちらかが男性用トイレ、どちらかが女性用トイレです。間違えるとやばい。。。

壁に掲げられた「D」「H」の扉。どちらかが男性用トイレ、どちらかが女性用トイレです。間違えるとやばい。。。

やいやい!タイからドイツにひとっとび! ドイツ語は、文字通りドイツで話される言葉ですが、実はオーストリア、ルクセンブルク、さらにスイスの大部分、ベルギーのわずかな場所でも話されてる他、かつてドイツが植民地支配していたナミビアなどでも話される、世界でも重要な言語のうちの一つです。

ほとんど日本と関わりがないと思われているドイツ語ですが、なぜか医療業界でよく使われ、日本でも一般化したドイツ語も数知れずあります。患者のことをクランケ(kranke)と呼んだり(英語ならpatient)、診療所をカルテ(Karte)と呼んだり、アレルギー(Allergie)もカプセル(Kapsel)もギプス(Gips)も実はドイツ語(参考リンク)です。

そんなドイツ語ですが、ぜひ「切実に」覚えたいドイツ語の一つが、「D」と「H」です。これ、実はトイレの前に掲げられているアルファベット。どちらかが男性用、どちらかが女性用なんですが、どっちがどっちかわかります? 間違えるわけにはいかない2択。。。。では、ヒントとして、略字じゃない名前にしましょう。

『D』=Damen
『H』=Herren

さあどっち。なんとなくですが、Damenが男って感じがしませんか?「men」って言葉が入ってるし。それにHerren(ヘレン)ってなんか女性の名前みたいじゃないですか。関西出身のある程度年齢の高い人にはわかると思いますが、西川きよしの奥さんが西川ヘレンという名前だったし。

正解は、イメージに反して、Damen=女性(の複数形)、Herren=男性(の複数形)なのです。えー、意外。当てずっぽうで選ぶと日本人は絶対ドイツ語圏のトイレで間違うと思いますので、ドイツ語圏に行く予定のある方は絶対覚えておいた方がいい言葉でした。なお、女性=F(Frauen)、男性=M(Männer)という分け方も存在します。こっちは、英語のFemale(=女性)Male(=男性)と頭文字が一緒だから覚えられますよね。鬼門は「D」と「H」です。

いやー、今日も大変勉強になったね。じゃあ次はお楽しみの映画のコーナー。

今週楽園に行けなかった人のために 本日公休(台中/台湾)

というわけでタイ、ドイツから台湾に一気に移動! ジェットラグも無視して台湾の地方都市、台中の映画をご紹介!

本日公休は、昨今徐々に盛り上がりを見せる台湾ムービーのなかでも、なかなかの佳作だと思います。この映画は、台湾ではハズレが少ない家族モノ(父母と兄弟たちの価値観の違いをテーマとした作品が多い)のなかでも、特に日本人には共感しやすい作品だと思います。

主人公の母は、台中の理髪店のオーナー。昔ながらのサービスを売りとしていて、お客様にきめ細やかなサービスを行い、評判のお店。一方、息子や娘たちは、すでに独立しそれぞれの仕事に就ていますが、美容室で働く娘を含め、誰も母の仕事を継ぎたがりません。母の仕事のスタイルはどこか時代にそぐわないと皆思っています。このあたり、伝統を大事に、お客さんを大事にする日本人的な感性と、その軋轢という日本人なら共感たっぷりのテーマなので誰もが共感する内容だと思います。これ以上は特に解説も必要ないテーマなので詳細は省きますが、特に注目してほしいのは、台中の住宅街の緑の多い家庭菜園が多く画面に映し出されていること。これは私も実際に台中に行った際に、住宅街を歩いて、とにかく緑が多いと感じたことでした。

台中。舞台となった理容室の近く。

台中。舞台となった理容室の近く。

植物、洗濯物、オートバイ。これが台湾の住宅街の三大要素と言っても過言ではありません。それは、どことなく、昭和の日本にもつながる光景だと私は思っています(台湾ラバーはこのあたりが台湾好きの理由なのかも)。

本日公休の舞台となった家庭理髪。私はここで髪を切りました(<a href="https://rakuen.theletter.jp/posts/a0b3be00-d400-11ef-9190-5dceb2f208a9" target="_blank">楽園の地図73号参考</a>)。

本日公休の舞台となった家庭理髪。私はここで髪を切りました(楽園の地図73号参考)。

それでは、2時間足らずの台湾旅行へいってらっしゃい!また来週!

おわりに

ルアン・マユラー

ルアン・マユラー

助手「ああ、遺跡めぐり、暑くて死にそう〜」
船長「遺跡よりカフェでのんびりがいいよね。この店、遺跡がめっちゃ見れていいな」
助手「涼しいカフェで遺跡見学が最高ですね。入場料もいらないからここで入場料代わりにコーヒー変えば十分かも」
船長「ごくらく〜」

Cafe ルアンマユラー(Google Map

(つづく)

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