楽園の地図130号 湖と茶と漢方と美食だらけの杭州

杭州/大井珈琲店/Section-Sと「ロンバケ」/Dizzy Boy(ディジーボーイ)
船長と助手 2026.06.12
誰でも

ーーー楽園は、どこかにある場所ではない。 歩き続けた人だけが描ける地図だ。

もくじ

はじめに 旅人は職業となり得るか?
今週の楽園 杭州 〜湖とお茶と漢方と〜(杭州/中国)
今週のオアシス 大井珈琲店 (杭州/中国)
今週楽園で聴きたい音楽1 Little by Little/CAGNET feat.Section-S(東京/日本)
今週楽園で聴きたい音楽2 Dizzy Boy/舒大卫(杭州/中国)
おわりに

はじめに

旅人は職業となり得るか?

まずは更新遅れてすみません。このメルマガは金曜日の11時45分が定刻なんですが、時折諸事情により遅れます。でも、金曜日中に更新できたら、まあ私としてはそこまで反省はしません。これはあくまで、私から、あなたへの私的なメール(マガジン)なので、気になった方はなぜ今回は定刻通りではなかったのかに思いを馳せてみるのも面白いかも。かのマクルーハンも、「メディアとはメッセージである」と言いました(マクルーハン知らなければこのあたりを)。メールに押されたタイムスタンプもまた、私からあなたへのメッセージです。

で、私のこの1週間は、日本に戻ってきて、すごく重要な仕事、中国本土からは送れなかったデータの送信、サプリメントや処方薬の調達、旅先の洗濯機では落ちなかった衣類の洗濯、どうしても紙でしか払えない税金の支払い、落ちない疲れを洗い流すためのビタミンC点滴などなどを終えて、今度は台湾にやってきました。

私に仕事を発注している方は、早く日本に帰ってきて作業してくれよ、と思うかもしれませんが、大陸と台湾では、まったくインターネット環境が異なります。私は働きながら旅をする予定でおります。様々な作業が可能なので、どんどん公的な用事も送ってください。仕事のため台湾のライブシーンの取材は行う予定ですが、あとの時間は基本的には空いてます。

さて、親しい友人が私のことを紹介する際に、「この人の職業は旅人です」と言ってくれました。確かに嘘ではない気がするのでうなづいていたのですが、果たして旅人は職業なのでしょうか。職業は旅人と言われた時に人々に浮かぶ疑問は、旅は金銭を生み出すのか、ということです。たぶん「旅行作家」「旅系YouTuber」なら人々は納得します。どこかでお金を稼ぐ仕組みがはっきりしているからです。でも私ははっきりしません。だから私も、旅が仕事なのかどうかはわかりません。ごくたまに旅先で不動産を購入したり、旅で得た情報をもとに投資の方針を変えたりしてそれはお金を産んでいますが、でもそのために私は旅をするわけではない。だからほんとは、旅は職業ではなく、趣味ですよね。でもまあ、「あの人の職業は旅人」にはロマンがあると思うので、そのまま否定しておかないようにします。

今日も、昨日歩き疲れてクタクタです。スマホのフォルダは写真を撮りすぎていてパンパン、Google Mapには、地図を埋め尽くすほどの行きたいリストがあり、それは「まだ行きたいけど行けてない私」の焦燥感を1ミリだけ動かします。昨日食べた四川料理はとても辛く、胃も少し痛い。コンディションはよくはない。それでもなお、私は歩いてそこに行きたいし、いつか行きたい場所をしこしことMapに記しています。でもそれが楽しくて仕方ありません。君も旅人になりなよ。どうやって食っていくかは謎だけど。。

ということで今週は中国のなかでも特におすすめの杭州の魅力をお届けします。

今週の楽園 杭州 〜湖とお茶と漢方と〜

清河坊の街並み

清河坊の街並み

皆さんは中国にある杭州という街をご存知ですか? 前回、上海の隣にある蘇州という街を紹介しましたが、杭州は上海より高速鉄道で50分ぐらいの場所にあって、とても魅力的な街です。

日本語読みすると広州と杭州が同じくコウシュウである上に、お隣の大都市、上海の知名度に負けて、あまり話題になることはありません。世界のガイドブックの頂点「Lonely Planet」でもページ数は割かれていません。ただし、日本語のガイドブックの頂点「地球の歩き方」では、「上海 杭州 蘇州」という刊があり、ここでは約40ページぐらいのガイドがあります。杭州にいく人はもれなく上海も行きたいだろうし、ひとまずこのガイドがいいと思います。

まずは実力の割に知名度の低い杭州という街の説明。杭州は、中国内でも古都として知られ、8世紀ぐらいには北京から杭州まで結ばれた「京杭大運河」の南端として発展し、当時すでに58万人の人口がいたそうです。その後12世紀に宋王朝の南宋時代の事実上の首都となり、13世紀には124万人に膨れ上がりました。同時期の日本の首都、京都の人口が15万人ぐらいなので、当時の杭州がどれだけ大都市であったかは想像がつくでしょう。

しかし19世紀に少し離れた上海が貿易港として大発展し、華東地域(中国の東側)を代表する都市となって以降は、重要度は下がったものの、杭州は古都、文化的な都となりました。

しかし、近年になって、杭州は再び注目度を上げます。中国の都市の規模で言えば、上海、北京、深圳、広州が1軍、TOP4だとすれば、杭州は成都、重慶、武漢、西安、南京などと同じ、5位争いの都市でした。しかし、経済力が大きく、また住民の満足度も高いことから、総合的な都市力では広州の次か、データによってはすでに広州を抜き去って中国第4の都市になったと見る見方もあります(リンク)。つまり何が言いたいかというと、杭州は歴史ある都市であるとともに、中国でも特に成長が目覚ましい都市で、いまや中国を代表する都市の一つになりつつある、ということです。杭州がそんな都会って知ってました? 確かに杭州の空港から地下鉄に乗って市街地に向かう際に、地下鉄の路線の多さにびびってしまいました。

古都と思ってたらびっくり。13本の地下鉄が通ってて、めちゃくちゃ大都市やん。

古都と思ってたらびっくり。13本の地下鉄が通ってて、めちゃくちゃ大都市やん。

ではなぜ杭州はかつての大都市、現在は地方都市、という状況から一歩抜けることになったのでしょうか。それは中国を代表する大企業、アリババ(阿里巴巴の本社があり、経済がうるおっているから。ピンとこない方もいるかもしれませんが、アリババは世界の企業時価総額ランキングで常にTOP 100に入り、日本で最も時価総額の高いトヨタ自動車やキオクシアより時価総額が高いIT企業です。創業者の名前はジャック・マーと言って、雑誌・フォーブスによると世界で17番目の資産家(2020年現在)だそうです。

でね、ジャック・マーは杭州生まれなんですが、杭州が大好きで、アリババの本社を杭州に置くことにこだわったと言われています。そもそも、IT企業の場合、基本的に場所にとらわれず本社を置くことが可能ですが、日本のIT企業は東京、中国のIT系大企業は北京か深圳に固まっています。理由として、今まで世の中に存在しなかったサービスを行うIT企業は、政府の承認作業が重要となってくるので、各国の首都におかれやすいという理由があります。一方、中国の深圳にIT企業が多い理由は、香港の隣にあり経済特区である深圳に、商売の4種の神器、「人・モノ・金・情報」が集まるからです。

だが、ジャックは杭州を選んだ。なんででしょう。中国人はよくこう言います。ジャック・マーは杭州料理が好きだから杭州を離れたくなかったと。ほんとかどうかはわかりません。でもそういう噂が出るほど杭州料理は中国人の中でも一目置かれ評価されているみたいです。

大物に愛された街、ぜひ見てみたいじゃないですか。

と言うわけで上海から1時間かけて行ってみたところ、こりゃいい街だわ。街の中心は、西湖と呼ばれる大きな湖に佇むようにあって、風光明媚なんです。

街の中心部の南部にあり、市街地をのぞむ城隍閣より。

街の中心部の南部にあり、市街地をのぞむ城隍閣より。

上の写真は、小高い丘の上に建つ、城隍閣から市街地を見下ろしたものですが、湖に沿うように市街地が広がっているのが見えると思います。そして、山・湖などが街の中心部にあるため、自然と共存した都市だなと思いました。

杭州の中心部は近年になって綺麗に再開発され、街の中心部から美しい遊歩道を通りながら湖のほとりに辿り着ける感じ。湖と海という違いはありますが、水辺と整備された都市のバランスが横浜とかに似ているかもしれません。

湖の周辺は公園になっていて、人々の憩いの場となっています。

湖の周辺は公園になっていて、人々の憩いの場となっています。

で、多くの人に絶賛されている杭州料理ですが、確かに他の地域と比べあっさりしている気がします。と言うわけで、美味しいと言われる杭州料理を食べに行ってみました。

右の鴨肉、その奥の野菜はなんとなく味が想像つくと思います。左にあるスープは「西湖莼菜汤」と言って、じゅんさいを使った澄んだスープ。ほんのり酸味が効いていて、食欲が増進されるスープです。うーん、確かに美味しいわ、杭州料理。日本人は十把一絡げに中華料理と形容しますが、中国人は中華を8つの地域に分類していて(参考)、杭州料理は浙江料理に分類されます。

もしあなたが中華料理が好きなら(まあ、日本人の8割は好きよね)、ぜひともこの8つの地域の違いを感じながら中華を食べてみてください。中華料理に対する解像度があがるから。

で、なかでも浙江料理(杭州料理)は最も味付けが優しく、私の好みです。

杭州料理は一個ずつが丁寧な感じがします。古都であることも踏まえ、日本で言えば京都と似ている気がします。言われてみたら京都も実はITの都市でもあるじゃないですか。

もう一つ、二つ、杭州は特筆すべき文化があります。一つは「漢方」です。昔から漢方文化が発展し、創業から数百年を超える薬局が今でも営業していて、観光客がふらっと行っても漢方を調合してもらえます。

老舗の薬局に入ると、こんな感じで調合士が忙しなく働いている

老舗の薬局に入ると、こんな感じで調合士が忙しなく働いている

私はちょうど旅疲れで胃が弱っていたので、創業1649年の老舗、回春堂で、漢方を処方してもらいました。診察の流れは、最初に受付で医師を選び(わからないと言ったら、内臓に強い先生を選んでもらえた)、まずは医師が診察。その後、医師が個人に合わせた成分表を作ってくれます。日にもよりますが、私が訪れた際は混み合っていたため、調合された漢方を受け取るのは翌日になりました。

受け取った漢方を飲んだところ、とつぜん強烈な便意がやってきて、デトーーーックスって感じでした(笑)。強烈だけど一気に不調が治ります。まあ、胃痛を治すなら市販の胃薬や西洋の薬でも治るとは思いますが、漢方に興味がある方は、本場の漢方体験をぜひしてみてください。漢方が密集しているのは清河坊歴史文化特色街区という場所で、ここは東京で言えば浅草仲見世通りみたいな場所。歩くだけで風情があります。

最後に茶の文化を。

杭州は、茶の文化が発展した場所でもあります。コーヒーと並んで茶の文化は世界的なものですが、茶の発祥は中国です(その昔、茶がシルクロードを渡って西洋に飛び、Teaになりました。そして運搬途中で発酵がすすみ紅茶が誕生した、というのは有名な話)。そして何を隠そう、茶を単なる飲み物ではなく、文化にしたのが、何を隠そう杭州なのです。日本でも、茶の世界はあらゆる文化の根本にあると思いますが、そのルーツは杭州にあるんですよ。ね、杭州、日本人なら行かなきゃダメでしょ。

杭州の茶の文化は、ティーハウスで観光客でも気軽に味わえます。私は湖畔居(Hupan Ju)と言う、ガイドブックにも載ってる有名店に行ってきました。ここでみなさまに大事な情報があります。ティーハウスに行くなら、おなかを空かせて行った方がいい。なぜならティーハウスとはいい景色を見ながらお茶と軽食を楽しむものなのですが、軽食が想像以上にヴォーリュームがあるからです。

基本セットでティーハウスに運び込まれた軽食たち(これでも一部すでに食べてしまってます。。。)

基本セットでティーハウスに運び込まれた軽食たち(これでも一部すでに食べてしまってます。。。)

もはやお茶を楽しむどころではなくなっている気もしますが、これが伝統的なティーハウス文化です。西洋にはアフタヌーンティという、やはり飲み物よりケーキが主体では?というお茶文化がありますが、杭州のティーハウス文化が源流なんでしょうね。名古屋の喫茶店文化(やはり軽食多すぎ)もまた、杭州が根本にあるのかもしれません。

あいにくこの日は天気がすぐれませんでしたが、こういうちょっと気持ちが上がる軽食を、よく厳選されたお茶と一緒に嗜み、そして湖畔の景色を眺めるのが、杭州のお茶文化の真髄です。湖の対岸は山岳地帯で茶畑が広がっていて、そこにもティーハウスがたくさんあります。時間的な都合で私は行くことができませんでしたが、遊覧船で対岸にわたることも、レンタサイクルを借りて湖を回ることもできます。杭州に行くことを心の中で決めた人は、そちらもおすすめです。

さて、杭州の文化として、「味付けが優しい杭州料理」、「医師により処方される漢方」そして「お茶(ティーハウス文化)」をお勧めしました。「料理、漢方、そしてお茶」。この3つを思い浮かべると、「医食同源」という言葉が浮かんできます。薬も食事も、あるいは茶のような嗜好品も、本来は口に入れるものという意味で同じで、それらは有機的に体の中で作用します。古い杭州の人々は、美味しい食事を食べて、調子が悪くなったら漢方を嗜み、そして美味しいお茶を飲みながら友と語らう時間を大事にしました。これらは、私たちがどう生きるべきか、という問いに対し、大昔にすでに最適解が出ていたように思います。このあたりの哲学を、きっと世界的な経営者、ジャック・マーも感じていたことでしょう。

人生に喜びが見出せなくなったら、杭州に飛んで極上のお茶を啜ってみてください。杭州よりお届けしました。

今週のオアシス 大井珈琲店 (杭州/中国)

旅人の天敵。それは雨。とは言え、数週間〜1ヶ月単位で旅をすることの多い私にとって、雨は休めというサインでもあります。私は1週間分の下着を持って旅することが多いので、週に1回は洗濯のタイミングがあり、それを休みのサインにしていますが、それが雨の日に当たったりするとなんかほんと、休みなさいと言われている感覚です。ベトナムのダナン、台湾の台北、そして沖縄。旅の行程で雨だったことは意外と記憶に残り、それが案外いい思い出となることもあります。

と言うわけで杭州も2日の滞在のうち一日はがっつり雨でした。私は行きたかった大井珈琲店に行き、そして雨の杭州の大井巷(Da Jing Xiang)を眺めながら、茶の国、中国大陸にしてはとっても美味しい珈琲を飲み、そして一息ついたのでした。

今、こうして杭州の体験記を読んで、ティーハウスも、カフェも、漢方も料理も雨も、杭州という街は、私にひたすら「一息つけ」と言っていたんだなと思います。みなさんもぜひ、いろいろあるけど、一息ついてください。それはYouTubeを見たり、短尺のバズ動画を見たり、LINEをしたりすることではありません。そういうものからも離れて、呼吸を整え、深呼吸をして、何もしない「ひといき」に注目してください。

今週楽園で聴きたい音楽 Little by Little/CAGNET feat.Section-S(東京/日本)

ということで今日は杭州出身のアーティストの曲を、と思ったみなさん、フェイントで今日は東京の曲です。

最近、C-POP研究を行っていて中国語の曲ばかり聴き疲れたので、一息つくために、日本の曲が聴きたくなって、雨の杭州でこんな音楽を聴いてました。1996年の日本の曲。この曲を知っている人には懐かしく、知らない人には日本版R&B/Hip Hop初期の新鮮な響きがあると思います。

雨が降るけど傘がない、という状況を歌った70年代の名曲は井上陽水ですが(傘がない)、この曲は雨のたびに傘を買って傘が増えちゃった、傘を減らさないとまずいよね、という90年代の曲(歌詞)。

この曲、曲名が頭に入っている人は私のようなほんとの好事家だけだと思いますが、でも知らない人でもどこかで聞き覚えのある方もいるかもしれません。この曲が彼らの知名度の割に聴かれてるのは、この曲が、90年代を代表するテレビドラマ「ロングバケーション」(キムタクと山口智子の恋愛ドラマね)の挿入歌として劇中によく流れていたからです。ちなみにこのロンバケの主題歌は誰でも知ってる久保田利伸 with NAOMI CAMPBELLの「LA・LA・LA LOVE SONG」。キムタクが好きじゃない人、テレビドラマに興味がない人、メジャーなものが嫌いな人、自分の青春を否定したい人はたくさんいますが、この二曲を聴く限り、ロンバケは少なくても選曲においてかなりセンスが良かったのではないかと思います。当時のおしゃれドラマの方程式、洋楽のBGMに頼らず邦楽で固めたのも素晴らしいと思います。

90年代の日本のテレビドラマと言えばなかなかに甘酸っぱすぎるシーンが多く、見てるこっちが恥ずかしくなる状況も多いのですが、そんなシーンが、このLittle By LittleをBGMにすると、不思議とおしゃれな状況にしてくれるから素敵です。ほんとに。疑う人はこの動画をみてください、BGMがない映像が前半、ない映像が後半に流れますが、みてると恥ずかしくなる映像が、後半おしゃれに見えてくるから。

あなたの恥ずかしい日常も、いいBGMでおしゃれに変えてみてください。

今週楽園で聴きたい音楽2 Dizzy Boy/舒大卫(杭州/中国)

でもやっぱり杭州にも素敵なシンガーもいるんですよ。と言うわけでもう一曲紹介したくなった。こちらは杭州産のシンガー、Dizzy Boyこと舒大卫。

日本のシティポップに影響された気だるい曲。日本の六月は梅雨ですが、雨の日にのんびりお庭を眺めながら聴くのにも適した、肩のこらないポップスです。

中国を、なんか人の多い、落ち着かない国だと思ってるみなさんはぜひこういう曲を聴いて、杭州の別の面を体感してください。ちなみに、杭州は、日本と同様、湿度が多い地域で、そしてシティポップがよく似合う場所です。

おわりに

船長「ああ、旅をしすぎて足が疲れたー。足もんでー」
助手「またですか船長。船長、歳ですよ、最近疲れた疲れたばかり言って」
船長「うるさい!言っとくけど、お前もいつかそうなるからな!年齢だけは抗えないんだよ」
助手「こんなに疲れるならそんなに歩いたり冒険しなければいいのに」
船長「体力は年相応に落ちるのに、好奇心だけは落ちないんだよね」
助手「まったく。船長が要介護になっても僕は面倒みませんからね!」
船長「そんな悲しいこと言うなよ。俺たち、唯一無二の親友だろ」
助手「ま、まあ、船長以外の人とはこんな長期で二人でいれないですけど」
船長「だろ? いっそのこと結婚するか、俺たち」
助手「なんで男同士で結婚しなきゃいけないんですか!」
船長「助手くんは若いくせに古いなあ。カナダや台湾なら同性婚できるんだよ」
助手「そ、そうですけど、でも、あの、僕たち、ほんとに、あの・・・」
船長「何を本気になってるんだよ、まったく!」
助手「あ、船長、ひどい!ここ足のツボですよ、えい!」
船長「あいたた!!おい、やめろ!」
助手「船長が僕をからかうから!えい!えい!」
船長「あいたー!!」

(つづく)

ーーー楽園は、どこかにある場所ではない。 歩き続けた人だけが描ける地図だ。

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