楽園の地図62号 ボードゲームから世界を考える(前編)
Nishishinjuku skyscrapers
もくじ
はじめに
今週のスペシャルゲスト-丸田康司さん(すごろくや社長)
〜ボードゲーム世界一の座はフランス? 発祥はドイツ
〜世界のボードゲームに触れたければドイツの見本市に行こう!
〜トランプと麻雀は元は同じゲームだった!
〜今週のオアシス すごろくや(吉祥寺、神保町/東京/日本)
おわりに
はじめに
ここのところ流行ってる風邪を引いてしまい、風邪は治ったものの咳がなかなか止まらず、コンディションはよくはありません。普段旅のことや映画のことや海外の文化のことを日夜考えていて、それは普通の人からすると楽しい妄想だと思いますが、毎週書かなきゃいけないと考えると意外と大変で、たまには現実逃避したくもなります。
現実逃避として多いのは日本のお笑いをYoutubeとかで見ることと、オンラインゲームをやることです。最近はオンラインのモノポリー(にとてもよく似たRichupというゲーム)を現実逃避的にプレイしてます。原稿がはかどらない時に昔からパソコンのソリティアとか将棋とかどうでもいいゲームをプレイして現実逃避してますが、あれは案外精神統一に使えるというか、気持ちがゼロになっていいですよ。やってる間はなんの生産性もないですけど。。いや、まあ、言い訳でもあります。
さて今週はインタビュー回ですが、ボードゲームのスペシャリスト、丸田康司さんに話を伺う機会を得ました。実は最近はボードゲームが静かなブームになっています。実はこのブームは日本だけではなく、海外渡航中にも、ボードゲーム専門のカフェがあったり、ボドゲ専門店を見かけたりしたので世界的な風潮です。そして私は旅や映画・音楽と同時に、ボードゲームも大好きなのです。楽園の地図のテーマとはほど遠いと思いきや、そう言えば旅の最中ゲストハウスなんかに行きますと、ボードゲームが団らんする場所に置いてあること多いですよね。実は旅とゲームも相性がいいかもしれません。昔から修学旅行と言えばトランプかUNOですしね。
ところで、ドイツを旅行した際に、自分が好きだったボードゲームや、有名なゲームがドイツで生まれたゲームだと気づいて、ボードゲームにもお国柄が出るんじゃないかという考えが出てきました。そこで、今から18年前の2006年に、当時はあまり存在しなかったボードゲーム専門店を開業されて、ずっとボードゲームの世界を追ってきたすごろくやの丸田社長をお迎えしまして、ボードゲームのお国柄というちょっと丸田さんじゃなくては答えられなさそうな、難しいテーマでお話を伺いました。
今週のスペシャルゲスト-丸田康司さん(すごろくや社長)
丸田康司さん(参照元:すごろくやWebサイトより)
丸田康司さんプロフィール
1970年生まれ。東京の吉祥寺と神保町にある国内最大級のボードゲーム販売専門店「すごろくや」代表取締役。 1991年より15年間テレビゲーム開発に従事。携わった代表作は『MOTHER2 ギーグの逆襲』『不思議のダンジョン 風来のシレン2 鬼襲来!シレン城!』『ホームランド』など。独立後、2006年4月に近代ボードゲーム・カードゲームの専門店“すごろくや”を設立。親子やカップルでにぎわう店舗展開と、「Twitter割引」や「名付け当てキャンペーン」などメディアを活用した情報発信企画、オリジナルゲームの企画制作、書籍の企画/制作/執筆、先進的なボードゲームイベントやボードゲーム制作のワークショップ、講座、教育対談の開催など、ゲームを主軸として活動、現在に至る。
ボードゲーム世界一の座はフランス? 発祥はドイツ
ーー楽園の地図は旅をテーマにしたメルマガなんですが、旅から派生して世界各国の文化とか、映画や音楽に代表されるユースカルチャーとかを紹介してます。今回はボードゲームのお国柄というテーマで丸田さんにお話をお伺いしたいです。
丸 よろしくお願いします。
ーードイツを旅した際に、好きなゲームがドイツ製のものが多いなと気づいたんですよ。わかりやすいところで言えば、カタンはドイツ製ですよね。
ボドゲとしては異例の息の長いブームを巻き起こしたカタン。1995年にドイツ人のクラウス・トイバー(Klaus Teuber)がデザインした。
丸 ユーロゲームと言われている、ドイツ生まれの大人も楽しめるゲームが栄えたのは1980年代以降ぐらいです。エッセン・シュピール(Essen Spiel)っていうドイツが開催地の世界的なゲームショーが設けられたのは1983年。古典的なゲーム(チェスとか囲碁とか)に対して「近代のボードゲーム」って我々が呼んでるのはそのあたりにはじまりました。そこから世界に波及していったわけですね。
ーーじゃあドイツはいわゆるボードゲームの発祥の地なんですね。
丸 そうですね。だけど、今はフランスのゲームの方がいいと思いますよ。
ーーえ!? そうなんですか!? すごろくやさんで取り扱ってるゲームは、国籍別で言えばどこが多いですか?
丸 やっぱりフランスとドイツが二強ですが、もしかしたら店頭では今はフランスのほうが多いかもですね。
参考 すごろくやオンラインショップの取扱ゲームリストの発行国(日本以外) ランキング(楽園の地図調べ)
1位 ドイツ 214(カタン、カルカソンヌ、スコットランドヤード、ラビリンスなど)
2位 フランス 88(宝石の煌き、シーソルト&ペーパー、ドブル、コリドールなど)
3位 アメリカ 59(ドミニオン、チケット・トゥ・ライド・アメリカなど)
4位 カナダ 19(スカイチーム、エンデバー:ディープ・シーなど)
5位 スイス 17(ジャストワイルド、シャイモンスターズなど)
6位 イギリス 14(キーフラワー、クリプティッドなど)
7位 イタリア 8(スバム!など)
7位 リトアニア 8(こそこそダッシュなど)
9位 スペイン 7(モンスターレストラン、メイズスケイプなど)
10位 ポーランド 6(K2など)
10位 韓国 6(ヴェイル・オブ・エタニティ、ジキルvsハイドなど)
(参考)日本 261(街コロ、音速飯店、イトなど)
(注:発行国と制作者・発明者の国籍は違うケースがあります。また、日本にはゲームだけでなく商品カタログなども含まれています)
ーーあまり詳しくないんですが、フランス初のゲームで代表的なものは何があるんですか?
ディクシット(Dixit)/フランス・Libellud社
宝石の煌き(Splendor)/フランス・Space Cowboys社
ドブル(Dobble)/フランス・Asmodee社
丸 現在のメジャーどころのゲームはフランスで作られてる印象ですね。ドイツは昔は良かったんですが、今はそうとうマニア向けのゲームか、キッズ向けの簡単なものかっていう二極化が進んだので、お株がフランスに奪われてる感じですね。アスモディ(Asmodee)っていう大きな会社があるんですが、そこがいろんな会社を買収しまくって最大のゲーム会社になっていて。そういう状態なので、昔はユーロゲームと言えばドイツのゲームを指した時代もありますけど、今は「ドイツのゲームが・・・」っていう人は、昔の人って感じですね。
ーーあらら。私は昔の人ですね(笑)。。先ほどの話では80年代から現在につながる新しいボードゲームがドイツで登場し出したって話ですけど、そういうものが生まれた背景には何かあったんですか?
丸 確かなことはわからないですけど、ドイツは発明大国(※1)だったんですよ。その個性がゲームにも適用されて、たまたまボードゲームの世界で花開いたんじゃないですかね。
(※1)ドイツで発明されたものは、パソコン、ヘリコプター、コンパクトカメラ、活版印刷など。
ーー今はフランスが盛り上がってるわけですね。
丸 フランスのメーカーがすごく増えましたし、実際にプレイしているユーザー人口もフランスのほうが今は多いでしょうね。
ーーそれは理由があるんですかね?
丸 ドイツのメーカーが少し方向性を見失ったといいますか、大人のための良いゲームって何だっけっていうのがわからなくなって複雑化していったんだと思います。テレビゲームとかでも同じですけど、マニア向けに複雑なゲームを作った方が売れやすいんですね。ドイツではカタンが簡単なものって位置付けになって。その結果マニア向けになっていった結果、一般層に受け入れづらいゲームが増えたんだと思います。
ーーなるほど。タコツボ化というか。
丸 一方、フランスはお国柄なのか割とノリがよかったり、楽しいことをみんなでやろうぜって気風があって。フランスでいいゲームが出始めて、ビジネス的な規模も拡大していったんですね。あと、ドイツの会社はゲーム会社を買収して、みたいなことはあんまりしてないんですけど、フランスは買収とかをガンガン進めた結果資本が大きくなって、結果世界的な流通もそっちが多くなりました。
ーー確かにフランスは意外とM&A大国ですもんね。業界は違いますけど、LVMH(※2)とかも買収や合併を続けてめちゃくちゃ大きいですもんね。
(※2)LVMH=アパレルのルイ・ヴィトンとアルコールのモエ・ヘネシーが合併して誕生した会社。ディオール、ジバンシー、フェンディなどのブランドを次々に買収しバカデカい会社になった。ヨーロッパでも十本の指に入る大企業。
丸 フランスの会社が大きくなった結果、ゲームのリリース数も変わってくるんですよ。今のフランスは、昔のドイツゲームの良さを引き継いで、シンプルだけどゲーム性が高くて飽きのこない商品を作っています。
ーーここまではドイツとフランスの話でしたが丸田さん的に注目している国とかはありますか?
丸 アジアはこれからって感じで面白いですね。これまであまりなかったタイとかインドネシア(※3)がゲームを作ったり売るってことが増えてます。今はまだ、本当にオリジナルなゲームよりも、どこかで見たゲームをアレンジしてるゲームが多いと思いますが、今後オリジナルな商品が開発されて、ヒット作がインドネシアから生まれるってことはありえるかもしれないって状況になってます。そういった素地は世界のあらゆる場所にあると思います。
(※3)インドネシア初のボードゲームにスラカルタなどがあります。東南アジアをはじめとしたアジア初の今後のゲームに期待!
ーーさまざまな国がゲームを作っていて、ゲームと言えばこの国ってのはあんまりないってことですね?
丸 それはやっぱりフランスになるんじゃないんですかね。世界一のゲームの祭典、エッセン・シュピール(Essen Spiel)でもブースの数は圧倒的にフランスが多いですね。
ーーなるほど。フランスの時代なのか。あ、でも、ゲームの会場はドイツなんですね。全体的にヨーロッパの国が強いのは何か理由があるんですか?
丸 流通の関係です。アメリカも多いですよ。ただ、アメリカはそれなりのメーカーもあるんですけど、それ以外のジャンルの市場も大きいんですよ。TRPGとかウォーシミュレーションゲームとかトレーディングカードとか、それ以外のジャンルも多いんですよ。
ーートレカは日本でも強いですね。
丸 そうです。そういう別ジャンルとの戦いにさらされてなくて自分のところで小さくやってるという意味では、ヨーロッパの国ということになるんだと思います。日本のゲーム全般の市場規模からすると、ボードゲームの市場規模はとんでもなく小さいですよね。テレビゲーム、オンラインゲームの市場規模から比べたら。
ーーどうしてヨーロッパの人たちはボードゲームをやるんでしょうか。
丸 もともとヨーロッパには、カードゲームでちょっとした時に遊ぼうみたいなものが下地にあるわけですからね。だから映画にポーカーのシーンが出てきたりするわけじゃないですか(※4)。その下地があって、さっきのドイツゲーム、ユーロゲームっていうのがあるってことですね。
(※4)「007/カジノロワイヤル」「スティング」など
世界のボードゲームに触れたければドイツの見本市に行こう!
ーーボードゲームの本場はフランスやドイツのようですが、フランスとかドイツに行った時にどこに行けばボードゲームの文化に触れることができるんでしょうか?
丸 うーん。メッカな場所に行けばみんながやってるって話でもないですからね。やっぱり、エッセン・シュピール(Essen Spiel)になるんじゃないでしょうか。ドイツでは年に2回ゲームの見本市があって、もう一つ、ニュルンベルク国際玩具見本市 (Spielwarenmesse International Toy Fair Nürnberg)っていうのもあるんです。こっちはボードゲームだけじゃなくておもちゃ全般ですけど。
ーー展示会ですね。
ーーアジアは行きやすいですからいいですね。
丸 アジアの見本市はドイツと比べるとかなりこじんまりしてるんで期待に応えられるかどうかはわからないですけど。。
トランプと麻雀は元は同じゲームだった!
ーー日本はどちらかと言えばテレビゲームの国ですよね。日本のボードゲームはどうですか?
丸 日本のゲームは、例えると日本車に近いんですよ。目新しさはないけど出来はいいというか。フェラーリみたいな車は日本からは出てこないわけじゃないですか。
ーーとんがったゲームは出てこないわけですね。
丸 そうですね。どっかで見たようなものだねって言われがちというか。
ーーオセロとか日本人が作ったって言われてますけど。
丸 オセロは、元々イギリス発祥のリバーシってゲームを日本人が特許をとって売り出したのがきっかけですから。
ーーそうなんですね! なんか詳しくなくてすみません。。
丸 いやそんなもんだと思います。ほとんどの人は「人生ゲーム」も日本のもんだと思ってるぐらいですからね。
ーー人生ゲームはアメリカですよね。
丸 そうですよね。どう見ても世界観がアメリカですよね。出てくる豪邸とか、駒となってる車とか。そもそもドル紙幣を使ってますしね。
ーー人生ゲームはいかにもアメリカって感じですよね。お金を使ったゲームというところが。「モノポリー」もそうですけど。お金を稼いで人生を成功させようってゲームのコンセプトがアメリカっぽい。
丸 モノポリーは当時の時代背景もあったと思います。不況の時代に生まれたのが関係していると思うんですけど。ただお金を使ったり、人生だとかっていうとテーマとしてウケはいいですよね。それもあっていまだに根強い人気ですよね。ゲームとしては単純で、逆に誰でもできるけどテーマとして普遍性が強いっていう。
ーーその辺はお国柄って感じですね。
丸 そうですね。日本では頭を使うゲームが売れにくいのは国民性でしょうね。
ーーなるほど。。ひょっとしたら家が狭いとかも関係あるかもしれませんね。
丸 や、違いますね。日本にはディスカッションをする文化がないっていうのが一番大きいと思います。日本人は相談しながら情報を共有するってことがすごく苦手なので。ボードゲームなんてそれの権化みたいなことじゃないですか。ルールを把握して、議論してとか、そういうことが必要なんですけどそれができないんですよ。誰か指導者がいないと成り立たない。
ーーたしかに日本人は議論や交渉が下手だと言われますけど、そんな話がゲームに関係してるとは。
丸 選挙とか政治のことを考えてもそういう傾向がありますよね。誰も国民が政治について議論して政策を決めたりしないし、ポピュリズムで動いてるところあたり、国民性が出てると思います。ドイツやフランスは民主主義を獲得した素地があるから、ボードゲームも強いのかもしれない。
ーーなるほど。過去に市民革命を起こした国というか。
丸 彼らはコミュニティはみんなで支える必要があるって考える人々。文化レベルの差が大きいと思う。
ーーそう考えるとゲームってすごい国民性出てますよね。やっぱアメリカの価値観ってすごく「モノポリー」って感じがするし。モノポリーは「ここは俺の場所!」みたいなゲームですけど、大統領選挙のときに共和党と民主党で色分けしていくじゃないですか。州を独占していって国取り合戦って感じで、すごくアメリカだなって思います。
丸 確かに「取ったれ!」って感じはありますよね。
ーーあと、イギリスのクルード(クルー)ってゲームあると思うんですけど、あれは参加者が探偵になって推理するゲームで。イギリスって探偵小説のイメージが強いんで、イギリスっぽいゲームだなってやっぱり思います。
丸 あれは下地となるゲームがありますからね。ヨーロッパのゲームは、元々のゲームが伝播してて、それを元に作ったという面が大きいと思います。元はといえばトランプもそうだったりするし。
ーートランプもヨーロッパですね。
丸 元々の起源は中国なんですけどね。中国から派生してイスラム圏を経てヨーロッパに入ったのがトランプになって、そのまま牌の形になったのが麻雀です。
ーーそうなんですね! ぜんぜん知らなかったです。
丸 トランプも麻雀も、1から13ぐらいの4種類の札があって。
ーーたしかに。タロットカードがトランプと由来は一緒だというのは聞いたことあります。
丸 タロットはトランプから派生した占い用の別のツールっていう感じですね。アルカナっていう違うものが生まれてそこから独自の発展をしたって感じですね。
ーーあと私はラミィキューブが好きなんですけど、あれはイスラエル生まれらしいですね。
ラミィキューブ。シンプルだけど飽きのこないゲーム。
丸 あれもオケイっていう元のトルコの伝統ゲームがあるんですよ。
ーーそうなんですね。
丸 これもトランプから派生していて、トリックテイキングって言われるタイプと、ラミーって言われる二大タイプが存在しているんですよ。これらは16世紀ぐらいから存在していますよ。で、イスラムの文化圏のなかでオケイというものができて、それを少しだけ変えたのがラミィキューブです。その意味ではオセロと同じかも。
ーートランプって昔からものすごく世界的なゲームだったんですね。
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話は尽きませんが、今週はここまで。来週は、丸田さんの人となりにさらに迫っていくほか、ボドゲを通して日本人の国民性を考える話になりました。乞うご期待。
今週のオアシス すごろくや(吉祥寺、神保町/東京/日本)
世界のボドゲを楽しもう!
すごろくやは、かつて高円寺にあった時代からちょくちょく遊びに行ってました。現在は吉祥寺と神保町に店舗があります。写真は吉祥寺店。東急百貨店の裏手にあって、アパレルショップやカフェなどが多く、中央線ではかなりおしゃれなゾーンにあります。イメージとしては、女性や家族連れも気軽に入れる立地と言えそうです。実際に取材のために少しお店に長居させてもらったのですが、その間も子連れや、子供にプレゼントを買いたい奥様方がやってきて、店員さんと楽しげに話してました。
たとえばトイザらスみたいなおもちゃ屋でもボードゲームは取り扱ってますが、ここのいいところは気になったゲームを、店員さんにガイドしてもらいながら実際にプレイできることもある、に尽きると思います。ボードゲームはとても楽しいものですが、新しいゲームはルールを把握するまでがちょっと面倒です。その最初のハードルをテストプレイで取り除いてもらえるので、すべてがオンラインで買える時代に、ああ、実店舗で買うってやっぱりいいよなと思わせてくれるお店です。購入後も店員さんに相談すればわからないルールを教えてくれる安心感があります。すごろくやはボードゲームの世界では老舗なので、通い詰めて「なんかいいゲーム入ってる??」なんて聞いてみるのも一興。
例え話ですけど、本当にいい服屋は自分にあったサイズに仕立ててくれますよね。このお店は高級店ではないですが、ゲームをセレクトしてくれるだけでなく、テストプレイもやってくれるので、仕立て屋に近いかもしれません。そういうお店が自分の行きつけになると、人生が少し豊かになると思いませんか。
取材に行くと、サイトシーイングという、まさに楽園の地図にぴったりのゲームがディスプレイされてました。子供の頃ボードゲームが好きだったんですが、このゲーム盤のマップの感じが地図が好きって情操教育になっていて、地図好きが旅行好きになったのかもしれないとふと思いました。
店内、所狭しとボドゲが並ぶ。見てると1日があっという間に過ぎてしまいそう。(参照元:すごろくやWebサイトより)
すごろくや吉祥寺店(Google Map)/すごろくや神保町店(Google Map)
おわりに
助手「いやー、先週はごめんなさい」
船長「いやいや、俺こそごめんなさい」
助手「休んじゃったんですよ。ひとりで『おわりに』をやるのは大変だったでしょう。ツッコミのいない漫才みたいで」
船長「え? 俺も休んだのよ。なんかおなかの調子が悪くて」
助手「え?? じゃ、じゃあ、先週の『おわりに』はどうなってたんだろ?」
船長「知らない」
助手「休んでもどうにかなるもんですね」
船長「しれっと2人ともいなかったけど、特に問題になってないね」
助手「ねえ、ひょっとして俺らっていなくても問題なかったりして」
作者「お前らなんかいなくても問題ないよ。てか無断欠勤。給料から引いとくから」
船長&助手「あわわ。これはこれは作者さん」
作者「まったく、みんな楽しみにしてるんだから、次から頼むよ」
船長&助手「はい!すみません!!」
作者「わかれば良し!今日は帰ってよし!」
船長&助手「はい!イェッサー!」
(船長と助手は寝室に戻る。1人たたずむ作者)
作者「・・・・」
作者「ていうか、ボクがネタを思いつかなかったから休載になったんだけどね。完全にボクのせいなのに。ははは」
(つづく)
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